初年度の住宅ローン控除を受けるには、年末調整のある会社員であっても確定申告をする必要があります。
ここでは、住宅ローン控除を受けるために必要な確定申告の記入の仕方7ステップをご説明しております。
ぜひ参考にしてください。
もくじ
0. 住宅ローン控除の確定申告に必要な書類
1. 2 新築または購入した家屋等に係る事項
2. 5 家屋や土地の取得対価の額
3. 6 居住用部分の家屋または土地等に係る住宅借入金等の年末残高
4. 二面
5. 8 (特定増改築等)住宅借入金等特別控除額
6. 9 控除証明書の要否
7. 確定申告書
0. 住宅ローン控除の確定申告に必要な書類
住宅ローン控除の確定申告にはいくつかの必要書類があります。
確定申告の記入をする前にしっかり集めておきましょう。
画像つきの詳しい内容は、[確定申告]住宅ローン控除の必要書類の集め方をご覧ください。
住宅ローン控除の必要書類
- 確定申告AまたはB…会社員はA、個人事業主はBの用紙です。国税庁サイトからダウンロードします。
- 金融機関等からの借入金残高証明書…住宅ローンの初年度は、翌年1月下旬頃、金融機関から発送されます。
- 住宅借入金等特別控除額の計算明細書…税務署や国税庁サイトから入手します。
- 住民票…お住まいの住所を管轄する市町村役場から入手します。※平成28年分の申告からマイナンバー制度の導入により、原則として住民票の写しの添付が不要となりました。ただし、マイナンバーを記載した場合に限ります。
- 建物・土地の登記事項証明書…法務局から入手します。
- 建物・土地の不動産売買契約書(請負契約書)のコピー…不動産会社と契約した書類をコピーします。
- 源泉徴収票…会社から発行されます。
1. 2 新築または購入した家屋等に係る事項
(イ)居住年月日
実際に居住開始した日付を記載します。引き渡し日ではなく、居住を開始した日です。
(ロ)取得対価の額(家屋)
家屋の欄(左側)には、あなたが購入した家屋の値段を記入します。不動産売買契約書で確認します。
※土地と家屋の値段が一括で記入されている場合…契約金額に消費税額が記入されていれば、その金額に108/8を乗じた金額が家屋の値段となります
(ホ)取得対価の額(土地)
土地の欄(右側)には土地の値段を記載します。不動産売買契約書で確認します。
(ハ)(二)建物の面積
総床面積と居住用部分面積は同じ数字が入ります。建物・土地の登記事項証明書で確認します。
(へ)(ト)土地の面積
総床面積と居住用部分面積は同じ数字が入ります。建物・土地の登記事項証明書で確認します。
2. 5 家屋や土地の取得対価の額
(1)あなたの共有持分
家屋と土地を夫婦や親子などで共有している場合に記入します。(共有していない場合は空欄)
建物・土地の登記事項証明書で確認します。
登記では、1763/2753といった形で記載されていますので、それを64/100といったように分母を100の形に直します。
この持分割合は2年目以降も使用しますので、覚えておいてください。
(2)あなたの持分に係る取得対価の額等
あなたの持分にあたる取得価額を記入します。
基本的には(ロ)の金額を(2)Aに記入し、(ホ)の金額を(2)Bに記入、そして(ロ)(ホ)の合計をCに記入します。
共有の場合は、例えば取得対価3000万円で、持分64%の場合は、1920万円といったように、取得対価に持分割合をかけて計算します。
3. 6 居住用部分の家屋または土地等に係る住宅借入金等の年末残高
※Gの「住宅及び土地等」に記入します。
(3)新築、購入及び増改築等に係る住宅借入金等の年末残高
10月から1月にかけて金融機関から送られてくる「借入金残高証明書」を元に記載します。
(4)連帯債務に係るあなたの持分割合
住宅ローンを一人で組んでいる場合は100(100%)と記入します。
連帯債務になっている場合は、自分の持分割合を記入します。
(5)住宅借入金等の年末残高
(3)と同じ金額を記入します
(6)(2)と(5)のいずれか少ない方の金額
通常は(5)の方が少ない金額になりますので(5)を記入します。
(7)居住用割合
通常は100(100%)記入します
(8)居住用部分に係る住宅借入金等の年末残高
(6)と同じ金額を記入します
(9)年末借入金等の年末残高の合計欄
(8)と同じ金額を記入します。
4. 二面
(9)年末借入金等の年末残高の合計欄
先ほどの(9)と同じ金額を記入します
番号は、1から7までの要件に当てはまるところに記入します。
1. 新築・中古の場合(通常はこれです)
2. 特例を受ける場合
3. 長期優良住宅の場合
4. 低炭素住宅の場合
5. 高齢者住改築の場合
6. 断熱改修工事の場合
7. 震災特例法を適用する場合
計算は、(9)の金額に0.01をかけ、100円未満を切り捨てた額を記入します。
例えば1856万7322円であれば、18万5600円になります。
5. 8 (特定増改築等)住宅借入金等特別控除額
番号
二面の番号から選びます。
通常は1です。
(18)住宅借入金等特別控除
二面で計算した金額を記入します
6. 9 控除証明書の要否
2年目以降に年末調整で住宅ローン控除を受ける為の控除証明書です。
サラリーマンが2年目以降に年末調整をする場合には控除証明書の要否の欄は○にします。
7. 確定申告書
7-1. 確定申告Aの場合(サラリーマン・年金受給者)
第一表
「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」で計算した金額(18)を 24欄 第一表 に転記します。
※「区分」の□は、東日本大震災の被災者の方で適用期間の特例や住宅の再取得等に係る 住宅借入金等特別控除の控除額の特例、重複適用の特例の適用を受ける場合のみ記入します。
第二表
居住開始年月日等を「特例適用条文等」欄 に記入します。
7-2. 確定申告Bの場合(個人事業主)
第一表
「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」で計算した金額(18)を 30欄 第一表 に転記します。
※「区分」の□は、東日本大震災の被災者の方で適用期間の特例や住宅の再取得等に係る 住宅借入金等特別控除の控除額の特例、重複適用の特例の適用を受ける場合のみ記入します。
第二表
居住開始年月日等を「特例適用条文等」欄 に記入します。
最後に
いかがでしたでしょうか。
この手順の通りに進めていけばそれほど難しくはないと思います。
書き方さえわかれば、ネットから出力して郵送対応もできますので、ぜひチャレンジしてみてください。