知ってトクする!年末調整の配偶者控除の書き方と注意点

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配偶者控除

あなたは今、年末調整の配偶者控除についてお調べかと思います。
配偶者控除(はいぐうしゃこうじょ)とは、専業主婦や収入の少ない配偶者がいる納税者から、一定の所得控除を行ない、所得税や住民税を少なくする制度です。

ここでは、配偶者控除の対象条件や注意点についてお話ししています。
ぜひ参考にしてください。

もくじ

0. 年末調整の配偶者控除におけるポイント
1. 収入が103万円以下の配偶者控除の書き方
1-2. 来年分の「見積額」を記入する
1-3. 収入ではなく「所得」を記入する
1-4. 同居していない配偶者は「非居住者」
1-5. マイナンバー記入欄についての対応方法
2. 収入が103万円超〜141万円未満の「配偶者特別控除」の書き方
2-2. あなたの本年中の合計所得金額の見積額
2-3. あなたの配偶者の住所または居所が異なる場合の配偶者の住所または居所
2-4. 配偶者の合計所得金額(見積額)の計算
2-5. 配偶者特別控除額
3.2019年(平成30年)からの配偶者控除について

 

0. 年末調整の配偶者控除におけるポイント

年末調整の配偶者控除におけるポイントは以下の3点になります

年末調整の配偶者控除におけるポイント
  • 配偶者の収入が103万円以下の場合は、扶養控除等申告書のA欄「控除対象配偶者」に記入。
  • 配偶者の収入が103万円超〜141万円未満の場合は、給与所得者の保険料控除及び配偶者特別控除の申告書の右側「配偶者特別控除」に記入
  • 記入する所得の金額は来年一年間(1/1〜12/31)の「見積額」

以下から、記入の注意点についてお話します。

配偶者控除103

配偶者特別控除141

 

1. 収入が103万円以下の配偶者控除の書き方

まずは、収入が103万円以下の配偶者控除の書き方についてご説明します。

配偶者控除1

1-1. 来年分の扶養控除等申告書に記入する

収入が103万円以下の配偶者控除は、来年分の扶養控除申告書に記入します。

例えば、2017年(平成29年)でいうと「平成30年分の扶養控除等申告書」の用紙に記入します。
会社から配られる用紙もそのようになっているはずです。(違う場合は会社にご確認ください)

なぜ来年分を今年の年末調整で提出するのかというと、会社では扶養控除申告書にある扶養人数をもとに、来年1月からの所得税額を計算しています。

所得税額は、扶養人数によって金額が変わるためです。
来年1月の給与から源泉徴収(給与天引き)する所得税のために、あらかじめ年末調整で用紙を提出してもらっています。

もし、今年中に結婚して、今年から配偶者控除が適用される場合には、税額が変わりますので会社に申告しましょう。

1-2. 来年分の「見積額」を記入する

所得の見積額

ここで記入する金額は、来年分の見積額になります。
上記でご説明したとおり、記入する用紙は来年分ですので、来年これだけ稼ぐだろうという年額の見積額を記入することになります。

実際のところは、来年どれくらい稼ぐかは未知数であると思います。
ここでは、あくまで見積額を記入すれば良いわけですが、今後はマイナンバーの記入欄が出来たことにより、配偶者の実際の収入との付け合わせが容易になることが予想されます。

あまりかけ離れた金額をかくのはやめましょう。

1-3. 収入ではなく「所得」を記入する

ここで間違えやすい点は収入ではなく「所得」である点です。

「103万円の壁」という言葉がありますが、この103万円は収入であり、所得ではありません。

収入と所得の違い
  • 収入…入ってくるお金の総額。パートであれば「税込年収」
  • 所得…入ってきたお金(収入)から控除額を引いた金額。パートであれば控除額は65万円。

ここでは、所得の見積額を記入するので、例えば収入が72万円だった場合の所得は、65万円を引いた7万円になります。

収入

扶養控除等申告書のA欄「控除対象配偶者」の欄の場合は、収入103万円以下の場合に記入するので、所得の最高額は65万円を引いた38万円になります。

所得が38万円を超える場合(年収103万円超~141万円未満)は、この欄ではなく「配偶者特別控除」の欄に記入します。(後述します)

1-4. 同居していない配偶者は「非居住者」
非居住   送金

「非居住者」の部分は、平成28年分 扶養控除等(異動)申告書から追加された部分です。
海外に長期滞在中の配偶者など、同居していない配偶者が「非居住者」に該当します。

非居住者に該当する場合は「非居住者である親族」に○をつけます。

そして「生計を一する事実」の欄には、平成29年中に送金をした金額の合計額(見積額ではありません)を記入します。

親族関係書類の提出
  • 戸籍の附票の写しその他の国又は地方公共団体が発行した書類及びその国外居住親族の旅券の写し
  • 外国政府又は外国の地方公共団体が発行した書類(その国外居住親族の氏名、生年月日及び住所又は居所の記載があるものに限ります。)
  • ※外国語で作成されている場合にはその翻訳文も必要です。
送金関係書類の提出
  • 金融機関の書類またはその写しで、その金融機関が行う為替取引によりその納税者からその国外居住親族に支払いをしたことを明らかにする書類
  • いわゆるクレジットカード発行会社の書類又はその写しで、そのクレジットカード発行会社が交付したカードを提示してその国外居住親族が商品等を購入したこと等及びその商品等の購入等の代金に相当する額をその納税者から受領したことを明らかにする書類
  • ※外国語で作成されている場合にはその翻訳文も必要です。

1-5. マイナンバー記入欄についての対応方法

マイナンバー記入

 

欄があると記入すべきか悩むところですが、基本的には会社にマイナンバーを提出している場合は、記入不要となっています。

国税庁HPより
  • Q1-3-1 平成29年1月1日以後に支払を受けるべき給与等に係る扶養控除等申告書については、給与支払者が従業員等のマイナンバー(個人番号)等を記載した一定の帳簿を備えている場合には、その帳簿に記載されている方のマイナンバー(個人番号)の記載を要しないものとされました。

マイナンバー記入欄については会社によって対応が分かれるところだと思いますので、会社に記入すべきかどうか聞いた上で対応してください。

 

2. 収入が103万円超〜141万円未満の「配偶者特別控除」の書き方

配偶者の収入が103万円超〜141万円未満の場合は、給与所得者の保険料控除及び配偶者特別控除の申告書の右側「配偶者特別控除」に記入します。
以下からその書き方を説明します。

2-1. 配偶者特別控除を受けるための要件

まず、配偶者特別控除を受けるためには以下の要件をすべて満たさなければいけません。

配偶者特別控除の要件
  • 配偶者の年間の合計所得金額が38万円超〜76万円未満(パート収入であれば103万円超〜141万円未満)であること
  • 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません)
  • 生計を一にしていること
  • ほかの人の扶養親族となっていないこと
  • その年に青色専従者給与の支払を受けていないこと、または白色専従者でないこと
  • 控除を受ける本人(配偶者が妻であれば夫のこと)のその年における合計所得金額が1千万円以下(収入ではないので注意)であること

以下から記入の仕方についてお話します。

配偶者特別控除

2-2. あなたの本年中の合計所得金額の見積額

まるほ27-1

配偶者特別控除の一番上の欄には、あなたの本年中の合計所得金額の見積額を記入します。

ここで言う「あなた」とは、年末調整用紙を提出する自分のことです。

配偶者のことではありません。

合計「所得」金額を記入するのですが、注意したいのは「収入」ではない点です。
所得には、給与所得を始め、不動産所得や事業所得など10種類ほどありますが、控除や必要経費を差し引いた所得の合計をここに記入します。

この所得の合計が、1,000万円以下でないと、配偶者特別控除は受けられません。

所得の計算方法(一部)
  • 給与所得…総収入➖給与所得控除
  • 不動産所得…総収入➖必要経費
  • 事業所得…総収入➖必要経費
  • 雑所得…総収入➖必要経費

まだ年末調整用紙を記入する段階では確定額は出せないので、見積額を記入します。

2-3. あなたの配偶者の住所または居所が異なる場合の配偶者の住所または居所

配偶者が非居住者である場合は、この欄に住所を記入します。

非居住者である配偶者について、配偶者特別控除を受ける際には、以下の書類を提出しなければいけません。

非居住者である配偶者
  • 控除を受ける人の配偶者であることが確認できる書類(戸籍の附票の写しその他の国又は地方公共団体が発行した書類及びその国外居住配偶者の旅券の写し等)
  • 控除を受ける人が配偶者の生活費等に充てるための支払いを行ったことが確認できる書類(送金依頼書、クレジットカード利用明細書等)

2-4. 配偶者の合計所得金額(見積額)の計算

配偶者の合計所得金額の計算を、表に当てはめて行います。

まるほ27-2

・給与所得

パート・アルバイトなどの場合はこの欄に記入します。パート収入のみであれば103万円超〜141万円未満の場合が該当します。

・事業所得

なんらかの事業を営んでいる場合に得た所得です。事業所得と認められるには、業務に反復継続性があるかなど要件があります。

・雑所得

他の9所得に当てはまらないものです。具体的には、記事の原稿料や印税、講演料、アフィリエイト収入、インターネットオークションなどの売却収入、FXなどです

・配当所得

株の配当金です

・不動産所得

マンションやアパートなどの賃貸収入です

・退職所得

退職時に受け取る退職金です。退職所得控除後の金額です。

2-5. 配偶者特別控除額

まるほ27-3

上記2-4の所得をすべて合計して、配偶者特別控除額の早見表に当てはめた金額が配偶者特別控除額となります。
所得が76万円(パート収入であれば141万円)を超えると配偶者特別控除は受けられなくなります。

 

3. 2019年(平成30年)からの配偶者控除について

2019年(平成30年)からは、配偶者控除、配偶者特別控除が改定されます。

具体的には、配偶者控除の改正ポイントは大きく以下のとおりです。

・夫が控除額38万円を適用できる妻の収入が150万円以内に拡大された

・夫の合計所得が1,000万円以下(給与所得のみの場合は収入が1,220万円以下)に限定された

もっと詳しく内容が知りたい方は、「2017年「改正配偶者控除」完全攻略マニュアル」をご覧ください。

 

最後に

いかがでしたでしょうか。

収入が103万円を超えると、とたんに控除が無くなってしまうと勘違いされている方も多いですが、103万円を超えても段階的に控除が用意されています。

きちんと記入して、控除をしっかりうけましょう。

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